プラス思考で、ガンと生きる日々

脳腫瘍・肺がん治療、そして時々「街日記」

抗がん剤タグリッソ副作用、相当ダメージ受けてます。

こんにちは。お久しぶりです。

ここしばらく、抗がん剤の副作用がひどくて、ブログの更新もままならず…というありさまでした。すみません。

現在、抗がん剤タグリッソで治療を続けていますが、この分子標的抗がん薬、従来の抗がん剤と比較すると、副作用はかなり軽いと言われているものの、自分としては、結構きついです。

タグリッソ治療により、どんな副作用があらわれるのかをまとめてみました。

 

タグリッソの副作用

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1 間質性肺疾患

風邪のような症状…息切れ・呼吸しにくい・発熱・咳など

これは即、命に関わる症状なので、速やかに病院に行く必要があります。

2 QT間隔延長

心電図で、心臓が収縮し始める時がQ波、弛緩した時がT波にあたります。 Q波の始まりからT波の終わりまでの時間をQT間隔(時間)といい、これが異常に長くなったものをQT間隔延長といいます。QT間隔が長くなると、心臓が過敏になり、重い不整脈発作が起こりやすくなります。f:id:meadow12:20210311144656p:plain

症状としては、動悸・めまい・ふらつきなど、気を失ったりすること(失神)もあります。


3 うっ血性心不全、左室駆出率(くしゅつりつ)低下

うっ血性心不全とは、心臓のポンプ機能が弱まり、充分な量の血液を全身に送れなくなって、血液の停滞(うっ血)が起こった状態です。

「駆出率」というのは、心臓の収縮力を示す値で、心拍ごとに心臓が送り出す血液量、つまり 心臓の拡張時の左室容積から収縮時の左室容積を差し引いたもの(駆出量)を心臓が拡張したときの左室容積で割って求めます。

駆出率=左室1回拍出量/左室拡張末期容量

正常だと55%以上ということですが、これが低下しているというのは、全身に血液を送る能力が低下しているということになり、心不全の要因ともいえるわけです。ただ、この値が正常なのに、心不全と診断される人もいるとのことで、難しいですね。

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心臓がポンプの役目をしているとか、左心室から、大動脈を通って全身に血液が送られるとか、だから左心室の壁は厚いんですよ、とか、理科の授業で習ったことを思い出します。病気でもなく、元気で塾の先生やってた頃が懐かしいなぁ…… また復活するしかないわけですが……

症状としては、動くと息苦しい、疲れやすい、足がむくむ、咳とピンク色の痰、手足が冷たい、などがあります。

タグリッソに限らず、どんな薬でも多かれ少なかれあることだとは思いますが、肺がんを縮小するための薬が、心臓や血液、肝臓、皮膚など、そこらじゅうにダメージを与えるんですね。薬ってほんとに「諸刃の剣」だと、つくづく感じます。

さて、次ですが

4 血小板減少、好中球減少、白血球減少、貧血

 私もタグリッソを飲み始めて1週間後の血液検査で、白血球がかなり減っているので、様子を見ましょうと言われました。とくに自覚症状はなかったですが、

主な症状としては

鼻血や歯茎の出血、あおアザができる、のどの痛みや発熱、めまいや動悸・息切れなどがあります。体がだるく感じることもあります。

5 肝機能障害

主な症状としては、体がだるい、白目や皮膚が黄色くなる(黄疸)、尿が黄色い、吐き気、食欲不振、かゆみなどです。

肝臓の機能も、まず血液検査で、AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、ビリルビンなどの値を見ます。健康系の書物などで、こうした値の説明をしているものがよくありますが、病院の先生にお任せしておけばいいかなと思っています。

6 中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑

どう見ても恐ろしげなよくわからない病名が並んでいます。怖そうなので調べてみたら、さらに怖くなってしまいました。

皮膚粘膜眼症候群は、スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)とも呼ばれ、(スティーブ・ジョブズに似てますが、この病気を発表した、アメリカの2人の医師の名前――スティーブンスとジョンソンということです。)口唇・口腔、眼、鼻、外陰部などの粘膜にびらん(ただれ)が生じ、全身の皮膚に紅斑、水疱、びらんなどが多発する病気です。発熱・全身倦怠感などの全身症状も出現します。中毒性表皮壊死融解症(TEN)は、スティーブンス・ジョンソン症候群がさらに重篤な状況を呈したもので、ひどい火傷をしたときのように、皮膚がはがれてくるそうです。どちらも、重症多形滲出性紅斑という1つの疾患群にふくまれます。

症状としては、皮膚の広い範囲に赤い斑、水泡や発疹、皮膚のはがれが表れる、高熱や全身倦怠感、唇のただれ、まぶたのはれ、目の充血・目やに、のどの痛みなどです。言葉で表すと、あまり実感がないですが、画像検索してみると、相当ショックです。

これらの病気の原因の多くは、医薬品だと言われています。この医薬品ですが、タグリッソのような抗がん剤だけでなく、市販の医薬品でも起こりうるものだそうです。

薬って、本当に諸刃の剣、クスリはリスクですよね。悩ましい所です。

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私の場合、3月8日に背中の発疹の痛みに耐えきれず、救急外来を訪れた際、このスティーブンス・ジョンソン症候群を疑われたと思いますが、現在、薬でまぁまぁ落ち着いています。

明日は、そのほかの副作用、自分のことなどについてまとめたいと思います。

よろしくお願いいたします。