プラス思考で、ガンと生きる日々

脳腫瘍・肺がん治療、そして時々「街日記」

お花見

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 春爛漫、とても良い季節なのに、「肺がんブログ」だからといって、肺がんのCT画像なんか編集していると、「なんだかなぁ」って気になってしまうので、今日は「お花見」画像を載せてみようと思います。

お花見で撮った写真、その時のシチュエーションを思い出し、うっとりです。

上の桜画像ですが、左上の端から順に

1 鶴舞公園(愛知県名古屋市)の枝垂桜 2021.3

2 鶴舞公園(愛知県名古屋市)の竜ヶ池 2021.3

3 高遠城址公園(長野県伊那市)タカトオコヒガンザクラ 2019.4

4 高遠城址公園の近く六道の堤(長野県伊那市)花筏とオオバン(たぶん)2019.4

5 岩倉五条川(愛知県岩倉市)のソメイヨシノ 2021.4

6 吉野の桜(奈良県吉野村)2019.4 如意輪寺に向かう道 2019.4

7 家の近くの枝垂桜 2020.4

8 又兵衛桜(奈良県宇陀市)2019.4

9 吉野の桜(奈良県吉野村)2019.4

 

桜って、ほんとにいいですね。

桜の季節になると、ついつい浮かれてしまって、ちょっとでも休みがあると、カメラを持って、かなりハードスケジュールで出かけていたのですが。

病気で仕事をお休みしている今は、時間はあるけれど、

コロナ禍だし、自分自身も、抗がん剤の副作用で、ちょっと出かけただけで大変って言ってるわけだし、しかも脳腫瘍で車の運転ができなくなってしまったし……

車に乗りたいなぁ… 。。車で出かけたいっ!!

世の中なかなかうまく行かないものです。

時間はあるから、今まで撮りためた写真を整理してみようかなどとも思ったのですが、余計ストレスたまりそうで、結局やっていません。

 

病気になる前、塾講師をやっていたころ、中学受験の国語の入試問題で、こんな文章を読んだことがあります。

小澤竹俊さんの「いのちはなぜ大切なのか」という本からの抜粋です。

非日常では、当たり前の日常が急に鮮やかに色づいていとしく思えたりするものです。

これが極端に切実なのが、いのちの問題です。

病気であと半年しか生きられない、あと1ヵ月しか生きられない、と言う状況では、多分、世の中が全く違って見えてくるはずです。

たとえば桜の季節。

「今見ている桜を、来年は見られないんだな」こんな風に思うのが、ホスピスの患者さんの実感です。

私のクリニックの近くにも、桜の木があります。よくその患者さんと家族を連れて車で見に行っていました。患者さんの多くが異口同音に「もう来年はこの桜を見られないんですね、ああ、なんて桜って、美しいものなんだろう」と言います。そんな一言一言に、本当に重みがあるのです。

このように非日常では、家で当たり前にお風呂に入ることも、家族と一緒にご飯が食べられることも、本当に一つ一つ何でもないことが輝いて見えてきます。今まで気づきもしなかったことが、突然ありありと、一つ一つ粒だって見えてくるのです。

この感覚、たしかに今はわからなくもないです。健康な時よりも明らかにわかります。たぶんどこかにそんな気持ちがあるから、今までより、しつこく写真を撮ったり、1つ1つの花を眺めたり、こうしてブログにまで画像を貼ったりしているんだと思います。

……でも、実際何か違う気もします。

来年は、桜を見ることはないだろうな、などと思い始めると、 単純に、精神衛生上よくないので、とにかく未来ではなく、今を充実させていこうと思っています。

今回も、最後まで読んでいただいてありがとうございました。