少し不安な抗がん剤なしの日々。
2021年1月から約250日間飲み続けてきた、肺がんの分子標的薬タグリッソ、9月17日から休薬となり、むしろ体調は良くなったと思います。
しかし…
がん患者にとって
「抗がん剤はやめましょう」と進言されることは、かなり精神的にきついです。前回のブログ記事に書いたように「生まれるということは、同時に死を内包していることだ」などと哲学的なことを言ってみたところで、
ごく単純に考えれば、
「抗がん剤をやめる→がんを抑えつけるものがない→がんが好き勝手に増殖→人生の終わりが早まる」
ということになるわけですから。
また、病院の先生によっても違うらしいですが、「現在服用している抗がん剤は、もう効果がなくなっています。だからやめましょう」と、そんなにはっきりとは言われないそうです。何となくオブラートに包んだ言い方をされるようです。
もちろん抗がん剤の副作用で、余計に生命を縮めるということにもなりかねないので、そのあたりの駆け引き(?)が難しいのでしょうが。
不安なら、気分転換するしかしょうがない。ということで‥
平静を装いつつも、とにかく9月17日(タグリッソ休薬が決まった日)は不安だったので、そんな気持ちを吹き飛ばそうと、翌日(9月18日)
乗り鉄してきました。(゚∀゚)
とくに鉄道ファンではなかったのですが、
脳腫瘍のために、車の運転ができなくなってしまったので、(これがもう車で走り回るのが一番の趣味だった自分にとっては、辛くて辛くて)
無理やり
「車の運転ができなくても、電車がある、電車は面白い、電車はカッコいい」
と暗示をかけてたのですが、たしかに、電車はかなり魅力的だと、今さらながら気づきました。
で、前から気になっていた、近鉄特急「ひのとり」で、ほんとに贅沢な「乗るだけ旅」をしてきました。
14:00 近鉄名古屋発 16:07 大阪難波着
大急ぎで、地上に出て、難波の景色をさらっと見て、ひのとりグッズを少し買って、すぐに帰路につきます。
17:00 大阪難波発 19:10 近鉄名古屋着。
ほんとに「乗るだけ旅」ですが、グランクラス並みの高級シートに身を沈め、贅沢気分を味わうことができました。
「ひのとり」は、2020年3月に登場した、大阪-名古屋を結ぶ、近鉄80000系電車です。メタリックレッドの車体が、すごくカッコいいです。
また、全座席バックシェルを採用しているので、後ろの人を気にすることなく、リクライニングできます。私のように、すぐ筋肉痛に悩まされてるような人でも、ゆったりとくつろいで目的地まで行けるわけです。本当にすっごく楽でした。名古屋に着いた時も、もっと乗っていたかったのに、と思ったほどでした。
ほんとに行って帰ってきただけなので、写真も撮れていないですが、ちょっとだけ動画を作ってみました。
良かったらご覧ください。
身体は健康だったとしても、がんになってしまったとしても、いずれにしても悩みや不安は色々ある日々、上手く気分転換しながらやっていくのが一番かなと思います。
本日もお付き合いいただき、ありがとうございました。